消費者の「食品の安全」に対する意識が高まるなか、生産・製造者にも品質保証の強化がこれまで以上に求められるようになっています。食品安全を確保する上で、合理的かつ効果的なHACCP方式は供給側にとっても非常にメリットの大きいシステムだと言えます。 重要管理点を明確にすることで、従業員が意識的に作業を行うことができ、今まで以上に安全な食品を製造することができます。 消費者が、より安全な食品を求めるようになったことで、HACCPを導入して生産された安全で衛生的な食品は、強い競争力を持つことになります。また、不良品発生率も低下するので、顧客の信頼度も向上し、企業イメージもアップします。さらに、事故に伴う損害賠償や製品ロスも抑えられ、経済的にも有利になります。 HACCP導入には、全従業員の協力が必要になります。このため、組織全体の意識が一体化され、製品に対する理解や衛生知識の向上も期待できます。 作業手順や内容、技術を分かりやすくマニュアル化することで、個人が蓄積してきたノウハウの共有が可能になり、経験の浅い人でも品質向上や危害防止に高い意識を持つことができます。 HACCPは、衛生管理が適切に行われているか、プランに修正が必要かどうかを定期的に検査し、問題があれば対応策を講じる仕組みになっています。 このため、時間が経過してもシステムが崩れることなく、安全性を保つことができます。