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HACCPの適応手順 詳細

手順1:HACCPチームを編成する
HACCPを導入するためには、組織として目的意識と推進意欲を持つ必要があるため、はじめに経営トップが明確なビジョンを示さなければなりません。次にHACCPチームを編成するにあたり、事前にコーデックスの一般原則、農場におけるフローダイヤグラム(作業工程の一覧表)、工程で実施している現状作業の手順書を準備します。現場のありのままの姿を明らかにすることでチームメンバーの共通認識を築き、活動の大まかな方向付けとシステムの正しい運用を目指します。
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手順2:製品の特性を記載する
対象とする製品(家畜、畜産物、食品等)についての記載をします。
文書は出荷先への「供給者品質保証・SQA」として位置付けられることを踏まえ、製品や原材料の名称、添加物に関する事項、製品の規格、保存法など、安全性や安定性に関する情報だけでなく、流通の方法も含めた記述をすることが望ましいと言えます。
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手順3:製品の使用用途を確認する
製品(家畜、畜産物、食品等)が、誰に、どのように使用されるのかを確認する必要があります。対象消費者と、意図される使用法(そのまま食されるのか、加工されるのかなど)を記載します。
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手順4:正確なフローダイヤグラムと施設の図面の作成
危害分析を正しく行うために、使用する原材料の受け入れから出荷に至るまでの主な工程(農場の直接管理下にある工程を含む)についてフローダイヤグラムにまとめます。この図面は簡潔にブロック式で表記したもので対応可能です。また、農場の簡単な見取図があれば、製品の流れを理解したり、査定したりするのに役立ちます。
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手順5:製造工程一覧図の現場確認
作業時間中に実際の現場を確認して、作成したフローダイヤグラムに誤りや不足がないか、また、コーデックスの一般原則が確実に守られているか検証します。さらに、工程中の問題点を明らかにして、危害の発生要因及びその危害を制御するための具体的措置を記載した「危害リスト」を作成します。この危害リストは、標準作業手順書(SOP)や衛生標準作業手順書(SSOP)、各種チェックリストや作業マニュアルに発展させていくことができます。
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手順6:危害分析(原則1)
HACCPで言う危害(Hazard)とは、細菌等の「生物学的危害」、薬剤等の「化学的危害」、異物等の「物理的危害」のことをさします。「危害分析」は、原材料や製造工程における潜在的な危害について、その原因や起こりやすさ、発生した場合の危害の程度、さらにそれらの危害をコントロールするための防止措置を明らかにする作業です。
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手順7:重要管理点の設定(原則2)
危害の発生を防止し、食品の安全性を確保する上で重要なポイント(手順、操作、段階、工程等)のことを「重要管理点」(CriticalControl Point=CCP)と言います。原材料の生産、受け入れ、製造、加工、貯蔵等、製造の全工程のどこに重要管理点を設定するか、また、そこでどういう危害の原因物質をコントロールするかは、危害分析の結果に基づいて決定します。
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手順8:管理基準の設定(原則3)
製品の安全性を確保するために、各重要管理点には「管理基準(許容基準値、Critical Limit:CL)」が設定されます。例えば、食中毒細菌を死滅させる加熱工程を重要管理点とした場合、加熱条件を示す指標(加熱温度や時間、食材が加熱部を通過する速度など)が管理基準となり、温度計や速度計を利用して、この指標を製造担当者が連続的に監視することをモニタリングと呼びます。管理基準は、監視や測定の方法に応じて定められ、pH、酸濃度、塩濃度などの「化学的検査値」や温度、時間、濃度、圧力などの「理化学的測定値」のほか、色調、臭気、粘度などの「官能指標」も用いられます。また、基準設定に際しては、製品(完成品)の食感、香味などとの関係を考慮することも大切です。
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手順9:モニタリング方法の設定(原則4)
モニタリングの目的は重要管理点で管理基準が確実に守られているかを、常時確認することにあり、工程中にリアルタイムで確認できる内容であること、結果が速やかに得られ、かつ修正可能な方法であることなどが求められます。このように製造工程の重要な段階を連続的に監視することで、異常が発生したときにも素早い対応が可能となり、より高い安全性を確保することができます。
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手順10:改善措置の設定(原則5)
何らかの原因で、重要管理点の指標が管理基準から逸脱してしまった場合、とるべき措置を「改善措置」と言います。この措置には、原因究明や復旧作業だけでなく、工程の管理状態が基準から外れている間に製造された製品の特定や処分方法も含まれています。初動が速ければ速いほど危害は最小限に抑えられ、経済的損失も軽微で済みます。
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手順11:検証方法の設定(原則6)
「検証」とは、重要管理点が適切に機能しているかどうかを確認するため、定期的にあるいは予告なしで実施する手続きや試験検査を指します。検証作業は@製品の安全性に問題が発生した時A製品に食中毒の原因である疑いが生じた時BHACCPプランの修正時C工程や設備、原材料の変更により、HACCPプラン修正の必要があるかを判断する時に行います。その方法には、製造施設内部の人々による「内部検証」と、社外の専門家による「外部検証」とがあり、検証事項には検証頻度、担当者、検証結果に基づく措置、検査結果の記録方法を含まなければなりません。
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手順12:記録および各種文書の保管(原則7)
HACCPシステムでは、正確な記録を取り、その結果を保管することが必要となります。また、文書保存の規定として、文書保存の責任者、保管場所、期間について記載した書類を作成することも求められます。これらの記録文書は、事故発生時の原因究明を容易にするとともに、HACCPプランが確実に実施されていた証拠となるため、クレーム対応に役立つもので、品質保証の上で大変重要な役割を担っています。
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※ 参考文献:「家畜の衛生管理ガイドライン 解説書」

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